検査内容の説明
循環器系検査
心電図
安静時心電図検査で分かること
安静時心電図検査では、心拍数(脈拍数)、不整脈、心筋梗塞、心肥大などを波形から読み取ることができます。なお、不整脈などで記録時間(数分)の間に変化が出ていない場合、診断ができないこともあります。
心電図装置から電流を流すわけではありませんので、体に電流などが流れることはなく、痛みは全くありません。
心電図検査手順
ベッドに仰向けに寝てもらい、全身の力を抜いて頂きます。両手首、両足首、胸に6個の電極を装着します。(必要に応じて胸にクリームを付けることがあります) 手足の力を抜いたまま、安静にした状態で心電図の記録を行います。検査は通常3分程度で終わります。
注意事項
・ストッキングやタイツなど、足首が出ない下着類は脱衣して頂きます。
・胸部に電極を装着するため、胸部のコルセットや下着類は外して頂きます。
・症状が日常的に出現していても、検査施行時に変化が出ていなければ記録されませんので、日常的な症状は外来診療でのご相談が必要となります。
ホルター心電図検査とは
通常の生活の中で長時間の心電図を記録する検査です。装置を装着してから、翌日当クリニックで装置を外すまでの心電図を記録し解析しますので、症状が運動中や早朝に起こる場合など、日常生活の中で心電図変化を生じ、通常の安静時心電図検査では検出できない場合に有用な検査です。
また、ある一定の行動(飲酒、階段昇降、出勤時、喫煙時など)により生じる症状も、同様の行動を試していただくことで、波形の変化を確認することができます。
ホルター心電図検査手順
当院でのホルター心電図は外来診療での予約制となりますので、ご希望の方はお電話頂くか、外来診察でご相談ください。
胸部に電極を5か所貼り付け、ホルター心電図装置を体に装着したまま着衣します。入浴のみできませんが、翌日の取り外しまで心電図装置を身につけたまま通常の生活をして頂きます。また、心電図記録中の行動を確認するため、簡単な行動日記も記載して頂きます。
注意事項
・長時間にわたり電極を装着するため、外れないよう強力な医療用テープで固定します。そのため、肌の弱い方はかぶれることがあります。
・可能な限り、携帯電話や電気毛布などの電気機器は記録機に近づけないようにしてください。
・装着当日の入浴はできません。
おすすめする方
・安静時心電図にて異常を指摘された方
・脈が飛んだり、不規則なことがある方
・突然意識が遠くなることがある方
・胸や背中が締め付けられたように痛む方
・睡眠中、胸が圧迫されて息苦しい方
・一年前まで平気だった仕事や作業が、最近では負担になる方
・動悸のある方 など
心臓超音波
超音波検査とは
超音波検査は、人の耳には聞こえない高周波数の音波を臓器に向かって発信し、
返ってくる反射波を受信して、画像として映し出す検査です。
放射線の被爆がなく、安心して受けて頂ける検査ですが、画像の描出には、空気やガス、脂肪、骨などの体内環境に影響を受けることがあります。
心臓超音波検査とは
心臓は握りこぶしくらいの大きさで、通常は左胸に位置しています。肺の間に挟まれるように存在しており、外側には肋骨があるため、左の肋骨の隙間から超音波をあてて心臓を観察します。体型や肺の影響により画像の描出が難しくなることがあり、画像の向上を図るため、「息を吐いて止める。息を吸って止める。」などの呼吸調整を行って頂くことがあります。
絶えず動いている心臓の動きを観察できる検査です。また、血液の流れも観察できるため、心電図だけではわからない弁膜症の存在診断もできます。
おすすめする方
・高血圧、高脂血症、糖尿病がある方
・心臓や血管の異常を指摘された方
・階段昇降や歩行時に息切がある方
・胸痛がある方
・動悸のある方 など